書きもの日和。

ぴよこむしの徒然雑記です ひよこむしだったこともあります 心惹かれるコンテンツ、テレビ番組の感想考察や日常のちょっとした話など 当ブログにはプロモーションが含まれています X:@o_piyokomushi

セブンのスムージーに学ぶプチ心理学

 

 こんにちは。切るのが面倒で果物をあまり買わないぴよこむしです。

 

 セブンイレブンのスムージーが売り出されてしばらく経ちましたが、みなさまもう飲まれましたか? 筆者は売り出し開始の頃30円引きキャンペーンが1週間限定で開催されるという情報をセブンイレブンアプリで入手し、とある暑い日の午後に初めていただきました。スムージーというものを1回も飲んだことがなかったので文字通りスムージーデビューです。味は4種類あったのですが、マンゴーパインスムージーにしてみました。

 店舗の外に出た後すぐ暑い外気の中でいただいたので、ひんやりしたシャリ感がたまらないうまさでした。ときどき果肉が混ざり込んでいるのもささやかな贅沢気分。フルーツの甘みがしみわたりました。

 

 値引きにつられて店舗を訪れた筆者でしたが、実は引っかかっているキャンペーンがもう一つありました。スムージーを累計3杯買うごとに1杯無料クーポンプレゼント、というものです。こちらは3週間ほどの期間限定キャンペーンで、開催時期が30円引きキャンペーンと重なっていました。

 

 試しに1杯飲んでみよう。くらいのテンションだった筆者は、さすがに期間中3杯も飲むことはないだろうと考えていました。が、あまりに美味しかったので、こちらのキャンペーンも改めてちゃんと確認してみることにしました。

 

 するととある誤算が生じていることに気づきます。このクーポン獲得を目指すためには、つどレジでセブンアプリの提示をする必要があったのです。筆者は購入時、アプリの提示を忘れていました。レシートが残っていたとしてもさかのぼって処理してもらうことはできないそうです。これから無料クーポンを目指すためには、期間中更にあと3杯をアプリ提示必須で購入しなければなりません。

 

 まあ、無理矢理達成を目指そうとしなくても、飲みたければまた買えばいいじゃないか。それが買物の本筋。そのときはそのように捉えていた筆者でしたが、恐れていた事件が起きてしまうのです。

 

 数日後、また別の暑い日。今度は別の味を試してみようかな、という気分で筆者は再びセブンに立ち寄っておりました。次のチョイスはベリーベリーヨーグルトスムージーです。購入し店の外で味わいます。ああ美味しい。筆者はとても幸せな気分になれました。が、またもやアプリを出し忘れてしまったことにあとから気づき、軽く絶望しました。これから無料クーポンを目指すためには、期間中更にあと3杯をアプリ提示必須で購入しなければなりません。(2回目)

 

 思った以上のペースでスムージーを買う流れになっていた筆者は、ここでおかしな心理状態に陥ります。

 

 『ifもしも』の世界線の話だけど、これでもう1杯キャンペーン期間中にスムージーを買ったら、初めから完璧にアプリ提示できていた場合「無料クーポン獲得」が確定していたことになる。つまり現実の世界線におけるアプリ提示忘れによる「損」が確定してしまうわけだ。

 

 スムージーは美味しい。しかし損を被るのは…

 

 そして筆者はこんなことを考え始めます。

 

 もしキャンペーン期間中に飲んだスムージーが3杯未満なら、そもそも完璧にアプリ提示できていたとしても無料クーポンには届かなかったことになる。つまりアプリ提示ミスは損にはならない。

 

 自分の犯したミスが大きな損失に繋がってほしくないのです。その失態はそもそも、やらかしてもたいしたことなかったのだと思いたいのです。

 

 スムージーは美味しい。しかし損を被るのは…(2回目)

 

 このように人は明らかな損を避けたがる性質を持っています。これを「損失回避性」というそうですよ。

 

 で、その後どうなったかと言いますと。

 

 直後の数日間は上記のしょうもないジレンマに悶えていました。スムージーにばかり気を取られていたのです。ところが、なんてことはない日常を送るうち、スムージーを飲まなくても我慢している感覚がなくなってきたのです。しばらくして、そういえばスムージーを飲まなくなって久しいなあ、と自覚する頃には、キャンペーン期間を過ぎていました。

 

 これは「適応」と呼ばれる状態と思われます。自分にとって不慣れ・不都合な環境に置かれたとき、その状態に負担少な目で順応している感じですね。ちなみに「適応力」という単語で飛影と蔵馬を思い出す筆者は今、富樫義博先生のハンターハンター新刊発売をヒソカに楽しみにしています。

 

 そして現在。セブンスムージーばかりにがっついていた筆者はそういったジャンルの飲物全般に多少興味が湧き、スーパーのドリンクコーナーでフルーツドリンクを眺めるようになりました。果物成分はビタミンを配合し健康や美容にも寄与してくれそうです。

 

 

 と、ひとつのオチをつけたところで。

 

 ここで悲しいお知らせをしなければいけません。筆者をちょっとしたスムージー沼に誘い込んだセブンのマンゴーパインスムージーが終売していたことが判明したのです。

 

 事の次第はこうです。

 

 ブログの記事にするにあたって、商品の情報を確認するべくセブンアプリのスムージーバナーを開いた筆者。すると、以前は掲載されていたマンゴーパイン味の写真がなくなっているではありませんか。まさか。嫌な予感がした筆者は、セブンイレブンさんのお問い合わせ窓口に質問メッセージを送ってみました。すると数日後、株式会社セブン-イレブン・ジャパンお客様相談室さんより「すでにお取り扱いを終了しております」という回答が届いたのです。

 

 なんということでしょう。

 

 とるもとりあえず筆者は近所のセブンイレブン店舗に出かけ、スムージー用のカップが陳列された冷凍棚を見てみました。マンゴーパイン味は棚から消え、別の新商品が並んでいました。あわよくば在庫が残っていたりしないだろうか、という淡い期待はもろくも崩れ去りました。

 

 失ったことでちょっぴり執着してしまった筆者でしたが、今ではあの暑かった日、あの味を選んで飲んでおいてよかったなと思います。なくなってしまう前にちゃんと味わえたのだから損失回避しているわけですし。ええ、よかったですとも。

 

 このように、これでよかったのだ、と自分の正しさに固執するような心理には「自己正当化バイアス」が働いているようですよ。まあ、くだんのスムージーを飲まなかったら飲まなかったで喪失感を味わわずにすんでいたかもしれないのだけれど。美味しい思い出が増えたからまあいいや、と割と素直に受け止めている筆者なのでした。