書きもの日和。

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むしろ引き返すことを考えている?野口健さんに学ぶ登山と人生の極意

 徳光和夫さんと田中律子さんコンビのバス旅番組・テレビ朝日系列路線バスで寄り道の旅(2026.1.25OA)にて興味深い話がありました。

 この日のゲストはアルピニスト野口健さんと、そのお嬢様で同じく登山家の野口絵子さん親子。登山グッズのショップに寄ったりしながら東京都内の低山登山めぐりをする企画でした。

 

 道中、野口健さんが登山中についておっしゃっていたのが、「三分の一は登頂することを考えている。残り三分の二はどう引き返すかを考えている」ということ。やってもいい無理やったらいけない無理があるのだそう。

 

 登山家の頭の中は、登りきることより、諦めることの比重が大きかったんですね。

 

 登りきる喜びを知る人ほど成果に邁進したくなりそうだけれど、引き返す選択を持てる人でないと山に入ってはいけないということでしょう。命に関わりますからね。

 

 小学生の頃から父に連れられて登山を始めたという絵子さんの八ヶ岳登山のエピソードもこれに重なる話でした。

 親子で挑んだ冬の八ヶ岳、途中の山小屋で「引き返す」ことをお父さんが決めて、絵子さんは上を目指さないことに戸惑ったのだとか。

 ですから、彼女はやっちゃ駄目な無理を山で身をもって学んだことになりますね。若くして、瀬戸際のすごい経験をされたことになりましょう。

 

 

 この登山における「引き返す勇気」って、日常生活にも落とし込める気がするんですよ。

 

 行くべきか。行かざるべきか。

 

 人生の大きな岐路に関わるような場面はもちろんですが、仕事や学校や家庭内での立ち居振る舞いなんて、ちょっとした判断の連続ですよね。

 

 ・問題発生、すぐにでも上司に報告したいが今は旗色が悪そうだ。どうする?

 ・明日締切の宿題を忘れていたが、正攻法では間に合わないかも。どうする?

 ・あの趣味を充実させたいが家族から反発があるかもしれない。どうする?

 

 行くべきか。行かざるべきか。

 

 命には関わらないかもしれないけれど実に悩ましい日常の選択肢。人はけっこうこういう局面に晒されながら生きていますよね。上記はあくまで一例ですけども。

 その無理はやっていいのか否か、という視点はつどつど発生しているはずですが、山という場所の究極性を想像して重ねると、もしかしたらその審美眼を磨くことができるのかもしれません。なるべく正解を多めに選んでいきたいものですね。

 

 

 そういえば、番組中BGMでくるりの「ワンダーフォーゲル」が流れたのは良かったです。たしか「さあ出発!」って感じのところで鳴って、アッパーなイントロが映像を引き立てていました。

 こっそりもう一言添えると、この曲の物語イメージは「うまく登れていない」ので厳密にいえば番組との相性は微妙なんですけどね。個人的に、くるりさんのこの「歌詞と音の乖離性」は「本心と表層のはざま」を表現していると考えていまして、生きることの難しさが表されているように思いますよ。山登りってモチーフとして優秀ですね。

 番組スタッフ様がどこまで思い入れを持ってワンゲルを選曲したのかはわかりませんが、いずれにせよ引き返すテーマの話に惹かれた私にとっては「あり」だなあと思えたのでした。

 

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